デッサン館

信濃デッサン館は村山槐多のコレクションで有名です。
収蔵品は夭逝画家の作品がメインですが、油彩等の本画の作品数がもともと少ないのでどうしても素描やスケッチ等の地味な作品に偏りがちです。

地味ですが、完成度が高いのは絵の中に一つの世界がきちんと出来上がっています。
松本俊介は静謐な世界でモノクロームなので雰囲気が良い作品です。

野田英夫に関しては諏訪湖近くで亡くなった？らしいので小さな記念館のような感じで資料から絶筆まで展示されていました。

村山槐多がメインなんでしょうがやはり、あくが強いので余り万人うけはしないように思います。
ですが、村山槐多に関しては油彩こそ１点（出来はイマイチ）しかありませんがデッサンは秀作が多く、緊張感に満ちています。
技法こそ粗削りですが対象を把握する力は少々大袈裟ですが、オールドマスターの巨匠にも匹敵するのではと思います。

私はデッサン館の会員になっています。
（遠くなので頻繁には行けませんが．．）
今日届いたデッサン館ニュースに作品の劣化が激しいと書かれていました。
資金難だそうです。
お金に余裕があれば寄付をしたいものです。
後世に残すべき作品が朽ちていくのは惜しいとともに文化的損なのだとおもいます。
しっかりとした保全は大事ですから．．。