うさぴんの郷

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長谷川利行のこと

長谷川利行の絵には何故か四隅に針穴のある。
水彩や素描など針穴のない作品もあるがキャンバスや板に描かれた油彩作品の多くには四隅に針穴があいているのだ。
同じような針穴が正宗得三郎や藤田嗣治等の絵にもある。
独学の長谷川利行はともかく、正規の美術教育を受けた画家の作品にまであるのだからよほどのメリットがあるに違いない。
長谷川利行の絵にある針穴は近くに円形の跡が残っている絵もあるから正確には画鋲のようなものかもしれない。
数年前に気がついてあれこれ考えていたいたがよくわからず、羽黒洞さんに行った際にも聞きそびれてしまいしばらく頭の引き出しの中に仕舞いっぱなしにしていたがついこの前、何気なく洲之内コレクションの本を見ていたら林武「星女嬢」に同じような画鋲の跡を見つけた。
四隅の絵の具が円形に取れて地が見えているので塗った後に画家自身が画鋲を刺したのだと私は思っている。

四隅に針穴があったというだけで私は長谷川利行が正宗得三郎の弟子ではないかと考えてしまっている。
そういう考えを頭の片隅に置きながら長谷川利行の絵を見てみるのもおもしろいかもしれない。